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2019年03月03日

摂食・嚥下の専門医が4月から来てくれます

今日は摂食嚥下リハビリテーション学会認定士、日本大学歯学部摂食機能療法学講座兼任講師の島野先生と食事をさせていただきました。

皆さんは訪問歯科診療という言葉を聞いたことはありますか?歯医者がご自宅や入所施設に行き治療を行う事です。僕自身も以前の勤務先で6年程訪問歯科診療に携わって来ました。

そして外来診療で行うような口腔ケアを初めとした、根の治療、詰め物、被せ物、入れ歯の作成などを行なっていました。一通りの歯科治療は出来ます。

しかし、どうしても手が出せなかった分野があります。

それが摂食嚥下リハビリテーションです。

人間が人間らしく生きるということはやはり口から食べ物を食べるという行為は欠かせないものではないでしょうか?

口から物が食べられ無くなったら、胃瘻(いろう)を始めとする経管栄養で必要な栄養分のみ摂取することになります。

実際、訪問診療の現場でご家族から「なんとか口から食べさせてあげたい」とお願いされた事があります。しかし、ここで現在の医療における大きな壁に衝突します。

例えば脳梗塞の後遺症により麻痺が生じた患者さんで、食事を誤嚥したりして誤嚥性肺炎を発症したとします。もちろん摂食嚥下機能が低下してしまい食べ物が食道ではなく気管に入って(誤嚥)しまったら命に関わりますので、胃瘻自体を否定はしません。しかし、胃瘻になった方がいつから経口摂取可能か?という判断する基準が無いのです。つまりほとんどのケースで一度胃瘻になったら死ぬまで胃瘻というのが現状です。

実際誤嚥性肺炎を含む肺炎はガン、心疾患に次ぐ死因の3位に入る程増えています。

誤嚥性肺炎を起こす=経口摂取不可となり胃瘻になってしまうケースが日本ではかなり多く見られます。胃瘻大国日本なんて言われる位です。もちろん全てのケースではありませんが、摂食嚥下リハビリテーションを行い胃瘻を含めた経管栄養から一部経口摂取可能になる場合もあります。写真のように鼻から内視鏡を入れ飲み込みの状態などを検査して必要なリハビリを行う事で機能回復をはかる。これが私が開業以来考えている「生涯自分の口から食事ができるような状態を作る」という目標には必要不可欠な分野でした。そしてようやく、開業から2年を迎えようとする時期に島野先生が来てくださる事になり本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。

例えプリン一口でも口から食べる事が出来ると泣いて喜んでくれるご家族もいらっしゃいます。

超高齢社会を迎えた現在、通院したくても歯医者に行けない方は大勢のいらっしゃいます。受付に患者さんから電話がかかってきて、「予約していたんですが、脳梗塞になってしまい通えません。」と言われた時に「分かりました良くなったらまた来てくださいね」と言われ凄くショックを受けたとおっしゃってる方もいました。「良くなったら来てくださいね」ではなく、「それではこちらからお伺いいたしましょうか?」と言えるような医院作りをこれからスタッフと共に作り上げて行きたいと考えております。こうした訪問歯科診療は全て保険で治療が可能です。興味がある方は是非ご連絡下さい。